特許とNETISの相違点について質問をいただくことがよくありますので、以下にまとめました。また、詳しい説明はYouTube動画で解説しておりますので、そちらもご参照ください。
NETISと特許の違い【動画の長さ:3分11秒】
制度の趣旨の相違点
特許とNETISは制度の趣旨が異なります。特許は新しい技術的発明の産業財産権の保護を目的としていますが、NETISは社会基盤インフラ整備のために良質な民間技術を公共工事で活用するためのデータベースです。
NETISの制度概要については、動画で詳しく解説していますので、ご参照ください。
【動画の長さ:3分36秒】
申請書類作成時の相違点
特許は審査の際に新規性を重視するため、「活用の効果」や「技術の成立性」は必須ではありませんが、NETISでは新規性も「活用の効果」も「技術の成立性」も必要です。そのため、試験報告書や施工実績報告書などの「効果検証資料」を作成しなければなりません。
(効果検証資料の詳細はこちらから→「活用の効果」の根拠資料(効果検証資料)について)
活用の効果を説明する際の評価方法についても相違があります。特許では評価方法は定性評価でも定量評価でも大丈夫ですが、NETISの場合には「活用の効果」のバックデータとして利用するため、定量評価を行わなければなりません。
審査項目 | 特許 | NETIS | ||
新規性 |
〇 |
〇 | ||
活用の効果 |
△ |
〇 |
||
技術の成立性 |
特許とNETISどちらを先に申請すべきか
特許もNETISを取得されたい方は、それぞれの申請のタイミングを悩まれることもあるようですが、特許は新規性を重視するという観点から考えると、まずは特許を取得してからNETIS登録を検討されるのが制度の趣旨に沿った形になります。
また、特許を取得しているから、NETISは申請も簡単にできてスムーズに登録できると考える方もいらっしゃいますが、実際にはNETISでは特許とはちがい上述の「活用の効果」及び「技術の成立性」を説明しなければならないので、必ずしも簡単にできるものではありません。
まとめ
以上の相違点について、特に重要な相違点として以下の表にまとめましたので、ご参照ください。
NETIS登録について不明点などがございましたら、日興イノベーシアにお気軽にお問合せください。